我が家では昨年、固定費の削減をすべく、保険の見直しを行いました。
私がまだ独身の頃、今ほどお金について真剣に考えておらず、自分の親の知人だった生保のおばちゃんに勧められるがまま、高額な保険に加入していました。
今考えれば恥ずかしい話ですが、未婚でお金を残すべき家族がいないにも関わらず、2000万円の死亡保障金まで付いた、終身医療保険に加入していたのです。
お前はいったい誰にお金を残すねんと。。
まあもちろん、いずれ自分にもお金を残すべき家族が現れるであろう、、とは思っていたのですが。
保険の内容はザックリこんな感じでした。
保険の事をよくわかっていないなりに、三大疾病と診断された時の一時金や、60歳以降は保険料支払いの必要がない終身医療保険であることに少なからずメリットを感じて、保険に加入していました。
が、ここには重大な落とし穴がありました。なんと、保険料は60歳までずっと同じではなく、37歳、45歳、52歳?と、60歳で払い込みが終わるまでに3回くらいの保険料値上げがあったのです!更新型なら当たり前で、加入時に説明もあったし、小さめの文字で明記されてはいるのですがw
60歳まで保険料を払い続けると途方もない金額になる
終身保険なので、収入が激減するであろう60歳以降の入院時の支給金等が一生涯受け取れるというところには、一定程度の魅力がありますが冷静に考えると、60歳までに納めることになる保険料の総額を考えると、全然割りに合わないなと。。(汗)
ざっと少なめに計算しても60歳までに600万円は保険料を払うことになります。
その保険料を老後の医療費で回収しようとするとお前は、どんだけ入院するつもりか!とツッコミを入れたくなります。
それだけ払うくらいなら、「その分貯めときゃいいじゃん。。」と
ただ、保険に入っていれば、これからの人生で三大疾病になったり、ケガや病気で入院した場合は、お金を受け取れます。
結果としてどちらの選択が良かったかは、その時になってみないとわからないわけですが、このまま保険料を払い続け、幸いにもケガや病気が無く健康に過ごせた結果として、保険金を受け取れずに複雑な気持ちになるより、「保険にも入ってないし、意地でも健康でいてやる!」と妙なモチベ―ションに変えて、健康増進に取り組んでいく方がはるかに前向きだなと考えました。
医療費は青天井にかかるわけではない
日本は国民皆保険の国であり、基本的には各種健康保険制度に全国民が加入しており、ゲガや病気により、多額な医療費がかかるような状況になっても、高額医療費制度があるので、かかった医療費を全額自己負担する必要はありません。
収入によって多少の個人差はありますが、医療費の上限は月8万円くらいで、それ以上かかった分は基本的に還付されます。
そう考えると60歳までに払う保険料を、将来かかるであろう医療費、その他に備えて貯蓄しておけば、十分対処出来るのではないかと考えました。
また、しつこいですが、保険に入り続けた場合とは健康増進へのモチベーションが違うと思います(笑)
保険を解約するといった時のおばさんの反応が…
私は昨年保険を解約する少し前にも、保険料が少しでも安くなるように保障内容の見直しをして、保険料を下げていました。
その後しばらくは保険を解約するまでは考えていなかったのですが、やはり割りに合わないと思い直し、解約することを決め、保険のおばさんに電話してアポを取りました。
保障内容の見直しをした時におばさんは「これだけ良い保障内容の保険は今からだと入れないので、解約だけはしない方が良いですよ」と言っていたので、解約の話をする時は、解約しないようにしつこく説得されることを覚悟していたのですが、いざ話をしてみると「そうですか、良い保険なんですけど、確かに保険料がちょっと高かったんですかね」なんて言われて、説得のようなものは一切無く、無条件降伏(笑)のような感じだったので、拍子抜けしてしまいました。
おばさんも内心では「コイツやっと気づいたか」とでも思っていたのでしょうか。。(笑)
保険の見直しはサンクコスト効果との戦い
保険の見直しをする際に絶対に避けて通れないのがサンクコスト効果との戦いです。
サンクコスト(埋没費用)とは、既に時間や費用(コスト)を費やしてしまっていて、今から取り止めてもそれを取り戻すことが出来ないコストのことです。
そしてサンクコストを意識するあまり、撤退の決断を出来なくなるのがサンクコスト効果です。
保険を見直した結果、解約した方が良いと考えても、いざ解約するとそれまで払ってきた保険料が無駄になる為、解約を躊躇してしまいます。
私もそうでした。。
ですが、これから先も高い保険料を払い続けるか、それとも過去の損失は過去のものでどうしようもないと割り切り、これから先の長い支出を抑えていくかで熟考して、解約を決断しました。
最後に
もちろん保険に入ることが全て悪いのではなく、どちらの選択が良かったかは、結果論でしか語れないと思います。
大事な事は、自分で保険の内容をきちんと理解し、保険料とのバランス等を考慮した上で、納得して選択することです。
保険料は人生の支出の中でも額が大きく、継続的にかかり続けるものですので、その選択は慎重にしていきたいものです。